大学進学時、親は奨学金を子供に借りさせるべきかどうか

特に県外の私立大学へと子供を通わせる場合、資金繰りを考える親にとって奨学金はとても魅力のあるものに映るかもしれません。

しかし、もし可能であるならば、子供名義の借金は作らないに越したことはないでしょう。

子供も大学での教育を受けながら、親が気付かないうちに世間のあれこれを学んでいくものです。
そんなある日、自分の口座へ毎月振り込まれている育英会からなどの奨学金の本質を知った場合、どのような思いを抱えるか想像してみてください。

仕送り程度にしか捉えていなかったお金が実は自分名義の借金であったとしたら、お子様によってはとてもナーバスになってしまうことになりかねません。

ハッキリ言えば、大学で学ぶことのできる内容は社会での実務から考えれば使い物にならないほど初歩的なものとなりがちであり、本当に基本的な概念をたたきこまれるだけの講義も少なくありません。

これが問題なのです。

つまり、ちゃんと講義を受けて勉強していれば、自分自身が奨学金という名称の借金を背負う債務者であり、その金額は数百万円であるという事実にある日気づくわけです。

突然、自分が借金を抱えていると感じないようなケアを

子供とお金についての話を交わすことはとてもデリケートかもしれませんが、奨学金を借りる前にお子様とそのお金がどういうものであり、誰が返していくものであるのか意思疎通を図っておくべきです

大学進学時といえばまだ18~19歳なので、社会とのことはまったくわからず、合格した喜びと新生活への期待ばかりに踊らされていることでしょう。

親が子供にお金の話をしづらいのと同様に、子供も親へお金の話をしづらいことを意識すべきといえるのではないでしょうか。

例えば、自分自身が奨学金という借金を抱えていることに気付いたある日以降、その返済について子供が悩み、アルバイトに明け暮れる生活となってしまえば、進学させた当初の親の思いまで無に帰しかねません。

このような事態を避けるためにも、奨学金の取り扱いについての話し合いを親子間でしっかりと交わしておく必要があるのです。

奨学金の返済について具体的な説明を受けるのは大学卒業を間近に控えた時期であり、名義人であるお子様自身が所定の場所へと誘導されて説明を受ける流れとなっています。

親の立場として、いくらかのケアはしておくべきといえるでしょう。

低金利時代だからこそ教育ローンの活用も

奨学金を借りる動機といえば、審査の緩さと金利の低さの2点でしょう。

しかし、昨今の低金利を考えれば、金融機関が展開している教育ローンでも奨学金同様の金利水準となっており、よほどの金融事故を保護者様が起こしていない限りは審査に通るものとなっております。

教育ローンであれば契約名義人は保護者様となりますので、子供に先々の借金返済の義務を負わせることもありません

これがどれだけ子供の将来にゆとりを与えることができるのか考えながら、先々の学費を考えてみてはいかがでしょうか。

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